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釜屋が茹で蟹にこだわる理由

釜屋が茹で蟹にこだわる理由

カネリョウ商店はオンラインショップでは主に「蟹の出汁で炊いた蟹」を取り扱っていますが、実は活蟹も扱っています。香住で活蟹をはじめて取り扱ったのはカネリョウ商店。水産試験場に協力を依頼し、蟹を活かしやすい水温、塩分などの環境を調べてもらいながら、試行錯誤を重ねて松葉蟹、ズワイガニを生きたまま出荷する方法を確立しました。

香住の水産資源の価値を最大限に引き出し、お客さまに届けるのがカネリョウ商店の使命。素材となる蟹や魚を、どうしたら一番美味しい状態で提供できるかを考えています。もともと、ボイルのみ、活のみ、など蟹の提供方法を限定しているわけではありません。

 

一番蟹を美味しく食べられるのが「茹で蟹」

それでも、松葉蟹や紅ズワイガニを一番おいしく食べてほしいと考えているカネリョウ商店は茹で蟹である「蟹の出汁で炊いた蟹」に最も力を入れています。

カネリョウ商店オンラインショップの屋号である「釜屋」も、蟹を炊く丸い釜をカネリョウ商店のシンボルとしてとり入れた名前です。

私たちは、蟹本来の味を一番堪能できるのが、炊いた蟹だと考えています。釜屋では「蟹の出汁で炊く」独自の方法で、蟹の旨味を外に逃がさず身や甲羅の中に凝縮。一般的な茹で蟹の出汁がぎっしり詰まった一に仕上げています。また、炊くことで蟹の鮮度低下を防ぎ、日持ちするので最高の状態で食べていただくことができるという利点もあります。

そして、蟹を美味しく茹でることには、高い技術が必要です。茹で蟹に適した蟹を選び抜き、その蟹にあわせたやり方で茹でなければなりません。難しいからこそ、カネリョウ商店が「蟹の出汁で炊いた蟹」を続ける意味があると考えています。

 

茹で蟹を提供する業者は減っている

近年、本格的に蟹を茹でることができる業者が年々減っています。

蟹を茹でる技術を継承している人が減っていることや、物流の発達により活蟹が新鮮な状態で届けやすくなったことなどが原因です。

大規模な水産加工業者では、蟹を目利きして茹でる工程は流れ作業化し、茹で方も大量の蟹を大きな釜で一律の時間や火加減で一気に茹でる方法が主流です。

カネリョウ商店はたとえ手間や時間がかかっても、小さな釜で、蟹のサイズや状態にあわせて丁寧に蟹を炊きます。小さな釜で炊くことで、蟹に合わせてよりきめ細やかに火加減や出汁の塩加減を整えられます。これは、それぞれの蟹がもつ本来の旨味を最大限に引き出したい釜屋のこだわり。大きな会社に比べると一度に多くの蟹を炊くことは難しいですが、その分一杯一杯の蟹を最高の状態に仕上げることに心を注いでいます。

そうやって手間ひまをかけ技術を磨き継承し、お客様に美味しい蟹を届けることが、限りある資源である蟹を活かしきることに繋がると考えています。